ある日、スーパーのレジに並んでいた。
かなりの人が列をなしている。
あと2人過ぎれば僕の順番、というところで、
他の店員が僕のところのレジに来た。
何やらメモを見ながらレジを打ち始めた。
・・・どうやらキャンセル商品を打ち込んでいるようだ。
いつになったら終わるのか、イライラしながら皆待っている。
すると次の瞬間、店員から信じられない言葉が。
「ここのレジは使えないから、他のレジへ行ってください」
マレーシアはいつもこうなのだ。
客が並んでいるから新しいレジを開けるとか、2人体制にして
スピードアップするとか、そういった概念がまるでない。
しかも上記の話は、日系の大きなスーパーでのシーン。
商品の品ぞろえは豊富でも、サービスの質までは日本レベルには
達していない。そこは現地スタイルなのだ。
レストランでも大体似たような感じ。
注文を忘れられることもある。
だが怒っても何も解決しない。
怒るだけ損な気さえする。
日本のサービスレベルは世界でもトップレベルという記事を
新聞やネットのニュースでたびたび目にする。
僕にとっては、マニュアルが徹底されすぎている感じもして、
行き過ぎではないだろうかと思うこともあった。
しかし、マレーシアでの日常を過ごしていると、
ギャップの凄さに何だか笑いさえ起こってくる。
近年、周りの国々の経済発展が目覚ましく、
日本はどんどん追いつかれて、抜かされていく現実が珍しくない。
だが、埃をかぶっても、やはり先進国。
細かい点で日本の優れている点が浮き彫りになっていく。
隆盛目覚ましいシンガポールでさえ、
きらびやかなエリアから一歩外れれば、マレーシアに似た現実がある。
まあそれでもマレーシアよりは相当マトモだが。
ほぼ同じサービスを日本全国どこでも提供しているコンビニの凄さが、
日本を離れて初めて実感できるのであった。