マレーシアで部屋を借りたり買ったりする際、
必ずと言っていいほどお世話になるのが、
「エージェント(仲介人)」だ。
エージェントは個人プレイで動く人が多い。
多くは不動産会社に所属し、そこの免許で活動している。
資格を取って本当に個人で動いている人もいる。
エージェントは部屋を貸したい人から依頼を受けて、
ネット上のサイトやや路上広告などの宣伝活動を行い、
借りたい人をつかまえる。売買でもそうだ。
基本的には愛想がいい、良く喋る、ニコニコしている、
まさに「営業マン」だ。マレーシアでは中華系が
不動産の実権を握っているため、エージェントは中華系が多い。
デベロッパー(開発業者)のトップもほとんどが中華系。
実は部屋のオーナーも中華系が多い。
だから話が通じやすい同じ中華系や、金払いのいい日本人には
すんなり貸してくれる。中華系にとってはとにかくお金が大事だ。
エージェントもこちらが日本人だとわかると、嫌な顔はしない。
逆にインド系やアフリカ系にはあまり貸したがらないようだ。
部屋を壊されたり、汚されたり、家賃を踏み倒される事件が
多く起こっているからだ。
実は、このエージェントによっても、良い思いをするか
悪い思いをするか、かなり左右されたりする。
エージェントは賃貸仲介が成立すると、家賃1か月分を
オーナーから報酬としてもらえるのが一般的。
また売買の場合、売買価格の2%が標準的な成約報酬の率。
あまりお金を持たないマレー系やインド系を相手に
物件を紹介するよりは、お金のある人種を相手にした方が
効率がいい。
エージェントの中には、詐欺行為をはたらく者もいて、
所属会社に黙って契約書を偽造し、手数料をかすめ取る
事件も身近にあった。
だから、信用のおけるエージェントと知り合うことが、
最良の物件との出会いの近道なのだ。だが、そんな人と
知り合うのが難しい。
その点、僕はラッキーだった。
何故かというと、妻の弟(つまり義弟)が
不動産のエージェントだったからだ(笑)
おかげでクアラルンプールへの国際引越もスムーズにいった。
国際結婚のベネフィットを十分に享受した感じがした。