海外暮らしというと、イメージとしては良いものだと思う。人によって
ヨーロッパっぽい情景を思い浮かべたり、南国のビーチに憧れたりと
様々だが、海外で暮らすことは今の生活よりも良いものを想像できる。
実のところ、隣の芝は青く見えるようなものかもしれない。あまり行った
ことの無いところほど、その傾向は強まる。逆に何度も行ったことのある
土地だと、実情を把握している分、夢にある想像は出来ないかもしれない。
つまり、理想と現実にはギャップがあるということ。
「夢をぶち壊すな!」と言われればそれまでだが、夢だけを見ているのは
現実逃避と言わざるを得ない。実のところ・・・をきちんと見定めてこそ、
憧れの海外暮らしが本当に実現できるのである。こんなはずではなかった、
こんなこと聞いてない、夢を見すぎていた・・・、なんてことになっては、
失うものが大きすぎる。お金はともかく、夢という生きる希望を失くして
しまうことが一番恐ろしい。
極論を言えば、お金さえあれば好きな国に住めるのである。もっとも、
国によっては莫大な金額が必要なわけだが。だがその国の風土や人々、
文化や習慣はお金があっても変えることは出来ない。その国を理解し、
溶け込むしかないのだ。そもそも、それが海外暮らしの醍醐味ともいえる。
日本と同じ利便性や環境を海外に揃えても、それには何の意味があるの
だろうか。
海外暮らしを憧れで終わらせないためには、その国の理解と、自分自身の
理解が欠かせない。そのためには長期滞在(ロングステイ)から始める
「お試し海外移住」がいいだろう。その中で、これだけは我慢できない
とか、これは意外に居心地がいい、とか実感として納得できるだろう。
後悔しないためにも、まずは考えてみてはどうだろうか。