借りているコンドミニアムの大家さんは、いくつも物件を所有している。
30代後半くらいだろうか、大家のイメージからすると若い。
たまに一緒にお茶したりして、不動産事情の雑談をしたりする。
以前シーリングファンが壊れたときも、大家さんが自分でファンを交換した。
本業も似たようなことをしているらしく、手慣れた感じだった。
ある日、その大家さんと義弟と一緒にコンドミニアムのショールームに出かけた。
クアラルンプール南部の比較的荒涼とした現地に、モデルルームが作られていた。
結構人出で賑わっており、いくつものテーブルが商談で埋まっていた。
モデルルームは当然内装もキレイに仕上げられ、幸せな生活をイメージさせる。
これは日本と一緒だろう。といっても、日本のモデルルームなんて
入ったこともないのだが・・・。
マレーシアの間取りで日本と大きく違うところは、シャワールームが
複数あるところだ。
1つのベッドルームに対し1つのシャワールームという感じ。
だから、シャワールームが2つも3つもある家は珍しくない。
浴槽は普通はないが、たまにあるところも。
僕は日本人らしく風呂が欲しかったので、借りるときは
浴槽付きのコンドミニアムを選んだ。
また、トイレはほぼシャワーと一緒。これは中国も同じらしい。
日本ではユニットバスで安いアパートによくある光景だが、マレーシアでは普通。
ちなみにシャワーは電気式で、スマートな熱交換器が据えつけられる。
安物で感電事故がたまに起きるが・・・。日本のようなガスボイラーはない。
床は人工石やタイルが一般的。いつも裸足で過ごしているので、
ひんやりして意外と気持ちいい。ベッドルームはフローリングを
施すところも多い。
シーリングファンも一般的だ。マレーシアは常夏とはいえ、室内は
日本のようにムシムシとうだるような暑さはない。
湿気が少なく、コンクリート造りの家が一般的なので、
意外とひんやりしているのだ。
風が通れば心地よく過ごせる。
なので、うちの場合クーラーはたまにつける程度。
実はキッチンも2つある。
ドライキッチンとウェットキッチンだ。
ウェットキッチンは日本で言う半土間のイメージ。
床はシャワールームのようなタイルになっており、水洗いしやすい。
洗濯機やガス台を置いて、水関係の家事全般を行う。
本当に半分外に出ているウェットキッチンもある。
一方ドライキッチンは、リビングの片隅にあるような感じ。
ホテルについてくるミニキッチン程度の扱い。
ちょっとした洗い物やお茶を淹れるなど。
正直なくてもあまり困らない。
高級物件になると、ドライキッチンに綺麗なシステムキッチンが
設置され、完全に室内で料理が出来る。
日本の台所はこちらに近いと思う。
細かい所で異なる点はもっとあるのだが、代表的なのはこのくらい。
あとはプールやジム、有人ゲートが当たり前のようにあるくらいか。
もちろん、見学に行ったモデルルームも、上記の設備はすべて揃っていた。
日本とは違う様々な点と示された価格表にため息をつきながら、
はしゃぐ娘を抱えて、モデルルームを後にしたのは言うまでもない。