人口というものは、国の力そのものに大きく影響していると思います。
一人一人の力は小さくても、たくさん集まれば、その力はとても大きなものになります。
まさに、ドラゴンボールの「元気玉」のようです。
例えば中国。
人々の平均年収(農村部まで含めると)はまだまだ日本には遠く及びません。
しかし人口は13億人を超え、GDP(国内総生産)は日本を超えます。
もちろん、一人当たりの年収は日本より大分低いのですが。
ですが、例えば一人一人の年収が100円上がったとしたら、人口13億人なので1千3百億円上がります。
日本だと人口1億2千万人なので、120億円上がりますが、単純にその差は10倍以上にもなります。
もちろん、100円上がること自体、中国と日本では物価の違い云々で意味合いに差はあります。
しかしその差は年々縮まっているのではないでしょうか。
もし、今後中国が順調に発展を続けていけば、GDPも当然上昇します。
日本の人口が減少を続け、高齢者の割合がどんどん増加していけば、日本のGDPは減っていきます。
両者の差はどんどん広がり、アジア経済の主役は既に交代していると言えます。
日本の人口が減少していけば、企業にとって日本国内では少ないパイの奪い合いとなります。
企業が売り上げを維持、増加させるには、顧客数を増やすか、客単価を上げるしかありません。
人々の給料が上がっていれば、自然と客単価も上がるかもしれませんが、給料がこれからどんどん上がっていくなんて、夢物語のようです。
では、もっとたくさんの人に売るしかありませんが、日本国内にいる人は減っていくばかりです。
ならば、海外の人に買ってもらうしかありません。
企業が日本の外に目を向け、主要市場を海外へと移し、終いには会社そのものを海外へ移転させるかもしれません。
そうなれば、日本国内がどうなるかは明らかです。
しかし顧客数を増やすために、すでに市場の主戦場を海外としている日本企業は数多くあります。
今までは日本人しかできない仕事が多かったため、日本国内への依存が強かったのかもしれません。
しかし今、十分な教育を受けている途上国の若者には、日本人を超えている人材が大勢いる現状があります。
語学力でも、ハングリーさでも。
そのような若い人材が、中国やアジア各国には日本の何倍もいるのが現実です。
マレーシアでは人数こそ少ないものの、英語、マレー語、さらに中国語が日常的に使える環境が存在します。
日本への留学生であれば、さらに日本語が加わります。
言葉さえ通じれば、どのようなビジネスでも商談が出来るし、何よりつながりが出来るので、ビジネスでは非常に有利です。
いま、日本人は大きな岐路に立たされています。
日本だけにとどまり続ければ、未来はありません。
日本の外に目を向ける必要があるように思えてなりません。